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【レビュー】シネマティックホラー『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』を徹底考察! 初見プレイレビューを紹介!(ネタバレあり)

ゲームレビュー

Youtubeライブにて全7回の配信を行った初見プレイ『アランウェイク』のプレイレビューをしていきます。

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』のゲームの概要

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※プレイ画面キャプチャーから引用

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』の物語は、主人公のアランが妻のアリスと共に湖畔のロッジを訪れることから始まります。小説家であるアランは人気作を持っておりそれなりに知名度はあるものの、最新作をなかなか書けずにいました。そんなアランを心配してか、妻のアリスは創作意欲が湧くようにと配慮します。しかし、それに腹を立てたアランは急にロッジを飛び出してしまいます。

頭を冷やしてロッジに戻ろうとした瞬間、ロッジからアリスの悲鳴が響き渡りました。ロッジは電気が消えており暗所恐怖症のアリスを心配したアランは急いでロッジへ戻りますが、そこにはアリスの姿はありませんでした

途方に暮れるアランは幻覚にも似た感覚に襲われ、目覚めると車に乗っており崖から転落して事故を起こしていました。助けを求めるために灯りを目指して歩き始めますが、そこで得体の知れない存在に追いかけられていることを認識します。

※プレイ画面キャプチャーから引用

また、どこからともなく自分に語り掛けてくる存在が、『闇を避けて明かりを目指せ』と訴えてきます。その言葉に導かれるまま闇の存在から辛くも逃げ延びたアランは数々の奇妙な出来事に遭遇しながら失踪したアリスを探すこととなりました。そのどれもが、アランが小説で書いた内容と酷似しており、それが現実のものになっているようでした。

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』登場人物

アラン・ウェイク

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』の主人公。ベストセラー作家でありながら、直近ではスランプに陥っている。短気な性格で気が立つと手が出る。最近では妻にも手を上げることもあり、警察沙汰にもなった。しかし、妻のことは愛しており妻の失踪の謎を追うことになる。

アリス・ウェイク

アランの妻で写真家。極度の暗所恐怖症を患っている。アランの出版エージェントであるバリーにはあまり好感を持っていない。静養を兼ねて訪れたブライトフォールズでは、アランを精神科医に診察させる目的もあった。

バリー・ウィーラー

※プレイ画面キャプチャーから引用

アランの小説を出版するエージェントであり、新人時代からアランを支えてきた仲間。お調子者でニューヨーク育ちのためホコリアレルギーを持っている。アリスによく思われていないことを感じ取ってはいるが、夫妻からの連絡が途絶えたことで心配し後を追ってきた。

サラ・ブレーカー

※プレイ画面キャプチャーから引用

ブライトフォールズの女性保安官。正義感が強く権力者や著名人相手でも忖度しない。父親も警察官であり若さも手伝ってブライトフォールズの住民からは人望が厚い。

シンシア・ウィーバー

暗闇を極端に恐れ、町中の明かりを点検して回っている女性。かつては地元紙の記者でもあり、怪事件やオカルト記事を担当していた。常にランプを手にしていることから、周りからランプおばさんと呼ばれている。

トーマス・ゼイン

過去にブライトフォールズ近辺で活動していたとされる作家。創作家として著名でもありある程度の名声も得ていたはずだが、なぜか彼の著書は現存せず、地域の住民でもごく少数の人間しか彼の存在を覚えていない。

バーバラ・ジャガー

ゼインの恋人とされる女性。過去にコールドロンレイクにて発生した異変で溺死したとされているが、ゼインと同様にブライトフォールズの人間には実在した人物として認識されておらず、都市伝説化している。

黒衣の老婆

※プレイ動画キャプチャーから引用

怪しい雰囲気の漂う喪服のような様相の老婆。アランが物語の冒頭でキャビンの鍵を受け取るために訪れた店で初めて遭遇する。

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』主なゲームシステム

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』はTPS視点によるアクションゲームです。武器はゲームの途中で入手でき、大きく分けると銃と投擲武器の2種類です。レベルアップの概念はなく、その場その場で入手した武器を駆使して敵を倒していくスタイルのゲームです。

※プレイ画面キャプチャーから引用

また、『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』の特徴的な部分としてはライトが大きな役割を果たします。ほとんどの敵がライトの光を当てることにより弱体化し、弾丸を節約したり攻撃を避けることができます。また、車やドラム缶などが闇の力によって攻撃してくることもありますが、その際にもライトの光を当てることで無力化することができます。

体力ゲージはありますが、回復薬や状態異常の概念はなく。道中にある所定の街灯の明かりに入ると体力が回復する仕様になっています。キャラクタースキルやレベルの概念もありません。もちろん、回復薬という観点もありませんので、ほかのサバイバルホラーやアクションゲームと比較すると少し独特の内容になっています。

※プレイ画面キャプチャーから引用

また、ゲームの中で手に入れる武器はもちろん敵を攻撃するために使用する場合もありますが、どちらかというと、フィールド上の仕掛けを利用して敵を殲滅するという戦い方のほうが多い気がしました。よって、単純に敵を倒すというよりは近くにあるものをうまく使って切り抜けるというスタイルがこのゲームの醍醐味かなと思います。

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』主な敵の種類

ゲーム中で発生する敵は下記のような種類に分類できます。

人間型(小)

所謂人の形をした敵でどこにでも発生する『雑魚キャラ』です。見た目は人間のようなのですが、闇の存在として現れるので、生身の人間ではないけど人の形をしているという点から僕は人間型と呼んでいました。ライトで弱体化させた後はリボルバーで3発ほどで消滅させることができます。

人間型(大)

人間型(小)と同じように人の形をしていますが、ライトの弱体化までの時間、銃弾で消滅までの時間が多少長くちょっと強めの敵です。単体の場合それほど苦戦はしませんが、複数での襲撃の場合非常に手間取ることが多く、倒さずに避けるというのも戦術として必要になる敵です。

忍者

これも人間型ではありますが、動きが極めて素早く移動時に実体化しないので僕は忍者と呼んでいます。ゲーム後半になるにつれて登場回数が増えます。基本的に動き回っていることが多く、移動している時にはライトで弱体化させることも難しいためとにかく相手がどこにいるのかを常に把握しながらの攻略が必要です。移動が一瞬止まることがあり、そのすきを狙ってライトを当てて弱体化させれば、銃弾での攻撃は人間型とそれほど大差はないです。

ポルターガイスト

人間以外の物体が闇の力によってプレイヤーを襲ってくることがあり、その総称としてポルターガイストという表現がゲーム内でもされています。ライトで弱体化させることで消滅するので弾薬等は必要ありませんが、襲ってくるときのスピードが速いこと、プレイヤーよりも大きな物体であることが多いのでダメージが非常に大きいのが特徴です。

カラス

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』の中で、唯一の集団で襲ってくる敵です。見た目はただのカラスの集団ですが、すべてを殲滅することがほぼ不可能であり銃弾がほぼ無力なので、ライトや発煙筒で回避することが対処法となります。ほかの敵がメインで戦闘しているときにカラスが出てくると本当に厄介でじわじわと体力を削られてしまいます。

ボスキャラ

チェックポイント前後やチャプターの区切りで数回ボスキャラが登場します。基本的には耐久値も高く戦闘能力が高いですが、ライトで弱体化させるというこのゲームの基本部分は変わらないので、発煙筒や閃光手榴弾等を所持していると比較的有利に進められるのではないかと思います。

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』を実際にプレイをしてみた全体的な感想(ネタバレあり)

ここからは実際に『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』をプレイしてみた感想と、物語の考察を紹介します。全体的にネタバレアリとなりますので、ご留意ください。また、基本的には個人的な所感に基づく内容ですのでご了承ください。

このゲームだけでは物語は完結しない

いきなりド頭から一番重要なネタバレをしますが、このゲームだけでは物語の真相や結末は着地せずに終わります。『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』本編のチャプターが6つ、特別編の追加チャプターが2つ合計8つのチャプターから成り立っていますが、本編の6つではアランが妻と旅行に出た理由や、編集者バリーとの関係、闇の存在、妻の失踪の理由がアランの小説になぞらえて発生していることなどが描かれ、妻を助けることを目的として、アランが謎を解いていくという方向性で進んでいきます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

ところが、本編のチャプター6が終了した段階でも妻のアリスは現実世界に戻ってきましたが、アラン本人がエンディングに登場しないという不可思議な終わり方をします。ここは本編をクリアしてようやく全クリかと思った矢先に突き付けられる違和感だったので、正直後味は悪かったです。

ただ、特別編が用意されておりそれを進めるにあたって、『アランは闇の世界に囚われたままになっている』という設定で納得できました。特別編では闇の存在と対峙するアランと、闇の存在が何なのかという部分が描かれていると解釈でき、個人的にはアラン自身の『自分自身との戦い』になっているのかなと思いました。

特別編の中でアランは2つの存在として表現されており、アラン自身の表と裏を表現しているのではないかなと思います。また、裏の存在であるアランはすでに闇の世界から抜け出すことを諦めてしまっており、表の存在のアランが抜け出すことが本来の自分を取り戻す最後のチャンスであるという風に描かれていました。

これが、小説家としてのスランプや精神的な障害の克服という部分に繋がってくるのかなと思います。そもそもアリスと旅行に出かけたのも、小説を書くためにリフレッシュをするということと、精神的な疾患が認められるためアリスが心療内科の医師に診察をしてもらうという目的もあったことが本編で描かれています。

特別編の最後では闇の力に打ち勝って自分自身を取り戻そうとするアランが、捻じ曲げられた小説を正しい結末へ導くために奮闘するところでゲームが終了しています。よって、『その後どうなったのか』という部分は2023年に発売が噂されている次回作で描かれることになるのかなと思っています。

闇の存在とは結局何だったのか

ゲームの中であらゆる災難の元凶である『闇の存在』とは何だったのか考えてみたいと思います。僕個人の考察としては2つの可能性が考えられると思っています。

1つはゲーム序盤で登場する『黒衣の老婆』がキーパーソンで、闇の存在を支配している黒幕であるという可能性です。なぜ彼女が闇の世界を支配してアランを苦しめるのかという具体的な部分は描かれていませんが、本編のラストで『私はずっと闇の世界で私を解放してくれる人が現れるのを待っている』というセリフがあるように、現実世界とは別次元に存在している(もしくは囚われている)黒衣の老婆が自分を解放してくれる人間を探すために闇の存在を支配しているという設定であるという仮定です。

※プレイ画面キャプチャーから引用

前半で出てくる誘拐犯も、ゲーム内の描写では黒衣の老婆に操られているかのような表現がされていますし、アリスは戻らないというフラッシュバックが登場するたびに黒衣の老婆も登場していました。そう考えると、黒衣の老婆がすべての元凶であり、彼女が何らかの理由でアランを指名し自分のために闇の存在を利用してアランを苦しめていたという説です。

2つ目の可能性は、『アラン自身の心の闇』という可能性です。個人的には次回作が存在するとしたらこっちのほうが面白い展開になるのかなと思いますが、アランが精神的に疾患を抱えていたということと、一部で描写される父親との関係性などが起因しているのではないかと考えます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

特別編の中で描かれるバリーの幻影と戦うシーンがありますが、そのなかでバリーはアランが凶暴な人物であるかのようなセリフを発します。ゲーム本編ではそのような発言は出てきませんが、ロッジに向かった先ではメンタルカウンセリングをしている描写がありましたし、もともと精神疾患であるという表現がされていることから、アラン自身が自覚していないアランの心の闇が影響しているのではないかと考えられると思います。

また、父親との関係性については言及されていませんが、所々でそれを匂わすようなセリフが挿入されていたり、警察官のサラが父親も警察官であり住民からは人望が厚いというキャラクター設定であることを考えると、アランとの対称性を表現するためのキャラクターなのではないかなと考えられると思います。

いづれにしても、このゲーム内での明確な言及はされていないので、プレイヤーの想像力と次回作への期待が高まる非常に重要なキーファクターであることは間違いないと思います。

バリーは敵か味方か

アランの小説を出版するエージェントであり友人であるという設定で登場するバリーですが、特別編をプレイしてそのキャラクター像が少し変化したように思いました。本編ではゼインの幻影がアランを導いてくれましたが、それとともに特別編ではバリーの幻影がアランを導くような描写が挿入されています。

※プレイ画面キャプチャーから引用

しかし、ゲームが進むにつれてバリーのセリフが批判的な表現になったり最終的にはアランを混乱させるような攻撃的な発言が多くみられるようになりました。この点から、バリーは敵なのか味方なのかわからなくなる部分を感じました。

特別編ではバリーはアランの心の中から現れたという設定がされているため、深読みするとアラン自身がバリーに対して懐疑的だったり猜疑心だったりを持っているのではないかという推測もできると思います。この点から、単純な友人という関係性やビジネスパートナーというだけではなく、何か個別の事情を抱えた関係性なのではないかという考察をしています。

振り返ってみると、『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』本編でアランが難局を乗り越えようとするときにバリーの姿はあまり見かけないことが多かったように思います。もしかしたら、バリーが闇の存在側の人間なのでは?と疑ってしまう一因になっているような気がしました。あなたはどう思いますか?

『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』良かった点・悪かった点

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それではここから、『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』のよかった点悪かった点を独断と偏見でピックアップしてみましたので紹介します。

次に何をするのか迷わずにプレイできる

小説をもとに物語が進行するという特性上なのか不明ですが、所々でアラン自身が今何が起きているかということを解説してくれるセリフが挿入されています。また、画面の左上にはGPSがありその時々の目的が明確に示されているので、広いマップの中で次に何をすればいいのか迷うということはありませんでした

自分で切り開いていくのが好きだという人にとってはおせっかいな機能になってしまうかもしれませんが、個人的には明快なゲーム展開で良かったかなと思っています。

ゲーム内のシンボルがわかりやすい

アイテム入手や回復ポイントなどのシンボルが毎回わかりやすい形で且つ同じものが出てくるため、わかりやすい内容になっていたと思います。前述した次のアクション指示も含めて、探索することよりも物語の展開に重点を置いているのかなと感じる部分です。

小説がもとになっているゲームという設定のため、先へ進むための攻略よりもそこで何が起きているのかということを体験するという部分に重点を置いて設計されているのかなと感じました。

特殊なアクション要素がない

ゲームを進めるごとに敵の強さや動きなどが高度になる部分はありましたが、QTEや特殊なアクション要素はなく、シンプルにゲームを楽しめたという点は幅広い層のゲーマーに愛される理由の一つなのではないかと思います。

もちろん、プレイすること自体はシンプルで単調になりやすい欠点もあるので物語のベースがしっかりしている必要がありますが、このゲームに関してはそこが大変作り込まれているため飽きることなくゲームを進めていくことができ、且つ操作自体はシンプルに構成されていることがうまくマッチしているのではないかと感じました。

セリフが多い

※プレイ画面キャプチャーから引用

これは僕自身が実況をしながらプレイしているからというのもあるかもしれませんが、比較的ゲーム内のセリフが多くどれも長台詞のため、重要なセリフを見落としがちなのではないかなと思う部分がありました。物語の核心に迫る重要なセリフなのか、単純に情景描写のセリフなのか区別がつかず、展開を追うのが難しい部分もありました。

これに関しては個人差があるので何とも言えませんが、敢えてバッドポイントを挙げるとしたらこの点かなと思います。

完結しない

そして、『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』の最大のポイントの一つであり魅力でもあるのが『話が完結しない』という部分でしょうか。本編をクリアしたもやもやが特別編ですっきりするのかと思いきや、次回作に続くという終わり方になっていました。

人によっては期待感が高まりますし、人によっては消化不良になる部分かなと思います。僕はこのゲームを最近プレイしたのでそれほど消化不良はないものの、発売されたのがかなり前の古いゲームですので、以前からプレイしたことのある人にとってはそろそろ痺れを切らすころではないかと思います。早く次回作が発表されることを期待しています。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は名作のシネマティックホラー『アランウェイク(Alan Wake Remastered)』についてプレイレビューをしてみました。全体的に非常に作り込まれた作品で、長年愛され続けている理由がよくわかる素晴らしい作品でした。

物語の結末が描かれていないことがちょっともやもやしますが、そこは次回作で完結することを期待しています。最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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