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【レビュー】ホラー映画を忠実に再現した『ブレアウィッチ(Blair Witch)』を初見プレイした感想と本音(ネタバレあり)

ゲームレビュー

今回は先日プレイが完了したホラーゲーム『ブレアウィッチ(Blair Witch)』について初見プレイした感想とオススメポイント、イマイチポイントをシェアしたいと思います。

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ホラーゲーム『ブレアウィッチ(Blair Witch)』はどんなゲーム?

『ブレアウィッチ』は、1999年に公開された映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を題材にしたホラーゲームです。プレイヤーは、失踪した少年を探すためにブラックヒルズの森に入り、そこで起こる怪奇現象に直面することになります。

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物語のあらすじ

※プレイ画面キャプチャーより引用

【あらすじ】 主人公のエリス・リンシーは、元軍人であり、警察官として働いていたが、愛犬ボラスが死亡したことでPTSDに苦しむようになり、探偵業に転職した。ある日、エリスはかつての恋人であるジェシカから、失踪した少年ピーターを探すよう依頼される。ピーターは、ブラックヒルズの森で遊んでいたところ、行方不明になった。

エリスは、相棒の警察犬であるバレットと共に森に入り、ピーターを探すことになる。しかし、森の中で奇妙な現象が次々と起こり、エリスは次第に正気を失い始める。エリスが探索を進めるうちに、彼は現実と幻覚の狭間で苦しむようになる。そして、彼が最終的にたどり着いた場所で、驚愕の真相が明かされる。

このゲームの特徴

※プレイ画面キャプチャーより引用
  1. リアルな演出:このゲームは、臨場感のある映像やサウンド効果、リアルな演出が特徴的であり、プレイヤーに恐怖を与えます。暗闇の中を懐中電灯の明かりで進むときの照明効果や、木々が風に揺れる音、背後から聞こえる足音など、細かな演出によって緊張感が高まります。
  2. 非線形のストーリー展開:非線形のストーリー展開を採用しており、プレイヤーの行動によってエンディングが変化します。プレイヤーが探索を進めることで、ストーリーの謎が少しずつ明らかになっていくため、興味を引かれることでしょう。
  3. 心理的恐怖:ホラーゲームにありがちですが、このゲームも心理的な恐怖を煽る手法を用いています。プレイヤーは、自分が現実か幻覚の中にいるのか分からなくなることがあり、それによってプレイヤーの心理にダメージを与えます。
  4. 謎解き要素:このゲームは、アイテムを使った謎解きを行う必要があります。プレイヤーは、探索したアイテムを組み合わせたり、特定の場所に置いたりすることで、ストーリーの謎を解いていきます。

独特のゲーム要素(通信機)

※プレイ画面キャプチャーより引用

ゲームとしての特徴は他のホラーゲームと比較しても同様の特徴もありますが、このゲームならではの特徴を3点説明します。

まず一つは通信機要素です。主人公の持ち物として『携帯電話』と『トランシーバー』を持っています。携帯電話には電話帳やメール機能が備わっていて、ゲームの途中でメールを受信したり電話を受けたりすることがあります。よく電話が来るのは彼女のジェスですが、主人公が置かれている状況とジェスとの会話の内容がかけ離れている場合(単なる恋人同士の会話)などがあり、それが逆にホラー感を強調しているような場面が多く、臨場感を演出していました。

また、トランシーバーは後半で重要な役割を果たすようになります。前半では行方不明になった子供を探す保安官との通信手段として登場しますが、後半では謎の男カーヴァーとの連絡手段として活躍します。カーヴァーとの連絡では先へ進むためのアイテムとして必須になる場面があるので、非常に重宝します。

独特のゲーム要素(愛犬バレット)

※プレイ画面キャプチャーより引用

もう一つの独特の要素が、愛犬のバレットです。もともとは主人公が心を病んでいた時に保安官からプレゼントされた犬でしたが、心の通った相棒としてストーリーを一緒に進めることになります。

特に主人公では入れない場所に行ってアイテムを探してくれたり、アイテムを頼りに見えない痕跡を辿って主人公を導いてくれたりと、バレットがいないと進めることができない場面が非常に多く存在します。

また、主人公が心の病を抱えているという設定で、バレットとの距離が開きすぎると主人公の精神状況が悪化するといった演出も加えられており、主人公とバレットの心の絆を感じることができる部分でもあります。

ゲームの進行を助けてくれるだけではなく、エサをあげたり撫でてあげたりと、本当の飼い犬のような操作ができるので感情移入しやすい設定になっています。

独特のゲーム要素(ビデオカメラ)

※プレイ画面キャプチャーより引用

ブレアウィッチと言えばビデオカメラと言ってもいいほど象徴的なアイテムですが、ゲーム本編では過去の出来事を確認したり、次に進むためのヒントを得たりとこちらも重要な役割を果たします。

中でも特徴的なのは、開かないドアがある場合に、ビデオカメラ内の映像でドアが開くシーンを観ると、現実のドアも開くというような時間軸がリンクするような演出が多用されていました。

また、暗視カメラ機能も付いており、肉眼では見えないものをビデオカメラを通してみるというような演出もあり、ゲーム後半では必須のアイテムとなっております。

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ブレアウィッチ(Blair Witch)のゲームの内容

まず主人公が行方不明の子供を捜索しに出かけるところから始まるのですが、ぶっちゃけこの段階で『なぜ?』があまり釈然としなかったです。どういう関係で子供の捜索に出たのかというところがあんまりよくわかりません・・・

まぁとりあえず主人公が行くって言ってるので仕方なく物語を進めていくわけですが、子供の捜索をしている最中で変なことが起こり始めます。『お、いよいよホラー感が出てきたな』と思い始めるのですが、ホラーというよりはオカルトや超常現象に近いかもしれません。保安官と通信してお互いの状況を共有し合うんですが、なぜか二人の状況がリンクしない・・・

※プレイ画面キャプチャーより引用

というか、同じ場所を通っているはずなのに話がかみ合わないみたいなことが多々起きます。そうこうしている間に話は先へ進んでいくので、『何が』『どうして』『どうなった』みたいなことがつかめないうちにゲームが進んでいくことが多かった印象です。

中盤になると、どうやら主人公は元軍人だったという描写が多くなります。フラッシュバックが入ったり、仲間だった軍人のネームプレートを見つけたりと、そのたびに主人公は後悔の念を口にします。ほとんどの人が『あ、これは主人公が何かの原因を作って仲間が○んでしまったんだな』と考えると思いますが、ここも明確に描写が入るわけではないので、あくまでも想像に過ぎません。

そして後半、背中から木が生えた『カーヴァー』というおっちゃんとのやり取りが多くなります。なんやかんや指図されていると思いきや、主人公が先へ進むのをサポートしたりと、カーヴァーと主人公の関係性があやふやなままゲームは進んでいきます。

※プレイ画面キャプチャーより引用

カーヴァーに反発しているのかそれとも誘導されているのかゲームは進んでいき、何やら怪しげな森の中の小さな廃屋を見つけて主人公が入っていきますが、その中では過去の記憶から何から何までいろいろなことが起きてどれが何なのかよくわかりませんw

ようやく小屋から出たと思ったら当てなき道を歩かされて謎の儀式やらされて全部終わったと思ったら主人公の顔がカーヴァーになっていました。え・・・?ここでまさかのエンドロール。そんなゲームでした。

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このゲームが良かったと思うところ

音関係は非常に良かった

最近のゲームではグラフィックや音響など非常にレベルの高いゲームが多くなっていますが、このゲームは音響が特に素晴らしいと思いました。効果音やBGMはもちろん、愛犬バレットの声など非常にリアルに描かれていました。また、音のパンニング(左右の音の位置)が細かく作られているので、ヘッドフォンをしてゲームをプレイするとより臨場感を味わえる部分ではないかなと思います。

バレットの存在

ゲーム要素として珍しいという点と、本編の恐怖感との対比という点でバレットの存在は僕にとっては好印象でした。僕自身が動物好きということもあるのですが、よくわからない状況の物語の中で唯一信頼できる存在としてバレットがそばにいてくれたので心強くもあり癒された部分でした。

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このゲームのイマイチポイント

正直いろいろ考えてみたけど、このゲームの良かったところが2つしか思い浮かばなくて、しかも一つは技術的な部分なので、ほとんどいいところないゲームなのか・・・と思い、逆説的にイマイチなポイントを挙げてみます。

全体的に『なんで?』が多すぎる

個人的にはこれが一番イマイチに感じる理由ではないかなと思いました。もしかしたら、映画版の『ブレアウィッチ(3作目)』を観てると違う見方ができるのかもしれませんが、僕は映画は観ていません。その視点からすると、そもそも主人公がどういう人物なのか、ジェスとの関係性が物語にどう関係してくるのか、過去に何があって今の主人公があるのか、保安官との関係性はなど、あらゆるところにクエスチョンマークでした。

さらに、物語が進むにつれて保安官が○んだり、変な男が出てきたり、謎の天の声が聞こえたりと、怖いというよりは超常現象的な部分が多く、純粋にゲームを楽しむどころではなくなったというのが正直なところです。

※プレイ画面キャプチャーより引用

兵役時代のことが多く描写されていると思いますが、それでも本編での主人公の行動や考え方などにどのように影響したのかなどは触れられず、『おそらくトラウマがあるんだろうな』くらいしかわかりませんでした。うん、全体的によくわからない部分が多いゲームだと感じました。

魔女は・・・?

ブレアウィッチっていうくらいだから、どこかのタイミングで魔女が出てくるものと思っていましたが、そうではありませんでした。原作の映画でも『伝説』として魔女の存在が描かれていますが、このゲームの中では都市伝説やおとぎ話レベルとしても魔女の存在が触れられていない(と僕は感じた)という部分がモヤっとポイントです。

儀式が行われたんではないかというような痕跡や怪しい木のモチーフなどは度々登場しましたが、それだけにしかすぎず、『ブレアウィッチ』という冠をつけているにもかかわらず、あまり関係ないのかなと思ったりもしました。

途中で、映画版の『ブレアウィッチ・プロジェクト』を観たんですが、確かにあの映画でも『なんかよくわからないことが起きて、なんか気持ち悪くて、登場人物がおかしくなっていく』という軸がありましたが、その視点で言えば今回のゲームに関しても『ブレアウィッチらしさ』を踏襲していると言えます。しかしながら、ゲームとして成立させるにはちょっと捻りがなさすぎな気がします。

これが一番許せない

個人的に一番いやだったのは、ゲーム終盤で愛犬バレットを犠牲にしなければいけない選択肢です。このゲームの作り的にバレットに感情移入するように作られており、それが終盤の選択に心理的な影響を及ぼすように作られているのもわかるんですが、謎解きか愛犬かという選択はいかがなものでしょうか。因みに、今回僕はバッドエンドだったのですが、グッドエンドのパターンではバレットを犠牲にせずに歩き続けるという分岐が用意されているとか。・・・いや、初見じゃさすがにわからないよ。

何れにせよ、動物が犠牲になるというのはちょっと嫌だなというか個人的には胸糞でした。

なんかイライラしてきたw

物語が単調

これも個人的な見解が強いですが、最初から最後まで謎な部分の大きさが変わらなかったです。だいたいのゲームがゲームを進めるにつれて最初は謎だった部分がだんだん明確になってきて、スッキリすると思うのですが、このゲームの場合スッキリ感はかなり低いです。

また、最後まで同じことの繰り返し且つ何が起きているか分からない系だったので、正直物語構成という点では単調と言わざるを得ません。

『○○と○○がつながってたんだ!』みたいな中盤での発見も特になかったので、『なんだかなー』というのがプレイしてみての感想でした。

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まとめ

ということで、酷評で終ってしまったレビューですが、いかがだったでしょうか。『ブレアウィッチ』という言葉のインパクトが大きすぎて期待しすぎている部分もあったかもしれませんが、それを差し引いてもちょっと疑問の残るゲームだったのかなと思います。

ネットで検索してみても結構辛口のコメントの多いゲームなので、個人的にはおすすめはあまりしません。

ただし、ビデオカメラやバレット、通信機といったこのゲームならではの要素は特徴的であり面白いなと思いましたので、ブレアウィッチという言葉に何の予備知識がない人であれば、一つのサイコロジカルホラーとして楽しめるのではないでしょうか。

というわけで、今回は『ブレアウィッチ(Blair Witch)』をレビューしました。何かの参考になればうれしいです。

このブログを書いているのは2023年5月5日(金)の早朝ですが、皆さんはどんなゴールデンウィークを過ごしていますか?ゲームが好きな人はあまり長期連休とか関係ないかもですが、引き続きゲームライフを楽しみましょう!

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