【重要】当サイトのコンテンツ利用について

【レビュー】まさかの展開に啞然『Don’t be Afraid 2(ドントビーアフレイド2)』初見プレイ解説(ネタバレあり)

Don't be afraid 2 ゲームレビュー
Don't be afraid 2

先日初見プレイを完了した『Don’t be Afraid 2(ドントビーアフレイド2)』について、ゲーム内容を解説します。

Don’t be Afraid 2(ドントビーアフレイド2)に関しては、前作となる『Don’t be Afraid(ドントビーアフレイド)』も初見プレイしましたが、前作と比較して物語がどのようにつながっているのか、類似点や相違点があるのかなど、前作からの続きが気になっている方や、これから過去作も含めてプレイしてみたいという方向けに解説します。

一部ネタバレも含みますので、あらかじめご了承ください。

スポンサーリンク

簡単に前作までのお話を振り返ると

まず、前作の物語がどのようになっていたのか、簡単に振り返りましょう。

主人公のデイビッドは、ある日見覚えのない男に突然誘拐されてしまい、ある場所で目を覚まします。誘拐犯は、デイビッドに対して、自分が用意したゲームをクリアするよう強要し、デイビッドは暗い地下牢や誰もいない屋敷などを探索しながら脱出を目指す、というゲームです。

最終的には誘拐犯と対峙することになるのですが、勇気を振り絞って戦い、誘拐犯から逃れることが出来ました。めでたし、めでたし、というお話が前作のストーリーです。

今回ご紹介する『Don’t be Afraid 2(ドントビーアフレイド2)』は、その続編となる内容になっており、少年だったデイビッドが青年になった数年後の時間軸で物語が進んでいきます。

スポンサーリンク

ゲーム概要

チュートリアル画面
※プレイ画面キャプチャーより引用

まずは、本作のゲーム概要を解説します。基本的には探索がメインで謎解きをしていくことでキーアイテムを見つけて、資料を読み解きながらステージを進めていくスタイルとなります。

アクション要素はなく、全部で6つのステージが用意され、それを順番にクリアしていくことで物語の全容が語られる仕組みになっています。

フィールドの探索と謎解きがメイン

前作同様、広いマップを探索するというよりは、ある程度限定されたフィールドの中で探索をして、謎解きをしていくことがこのゲームでのメイン操作となります。この点については、前作をプレイしたことがある方なら違和感なく進めることが出来ると思います。

また、謎解き要素については前作と比較すると若干難易度が上がっているように思いました。前作では主人公が少年だったことに対して、今作ではある程度自我を持った青年という設定から、少し高度な難易度になっているのかなという印象です。

ダイアル錠の謎解き
※プレイ画面キャプチャーより引用

キーアイテムとエンディング分岐

ゲーム中で、拾い忘れる可能性のあるキーアイテムが存在します。一番最初のステージから出現するのですが、これを一つでも拾い忘れると、エンディング分岐が発生しバッドエンドになってしまうという内容になっていました。

キーアイテム
※プレイ画面キャプチャーより引用

本作の特徴として、このキーアイテムで最後に形成される単語が物語を紐解くうえで重要なヒントになっており、途中の選択肢というよりはキーアイテムにより明らかとなる単語が物語の解釈に重要な影響をもたらすようです。

トゥルーエンドについてはこのキーアイテムを忘れずに収集すれば誰でも到達できる仕組みになっています。

物語は資料を読み解くことで見えてくる

前作では、主人公が誘拐されているという状況が明示的に示されて、誘拐犯から逃れるという明確な目的の元ゲームを進めていく形で進行していました。

カウンセラーとの会話
※プレイ画面キャプチャーより引用

今作では、チュートリアルが終わるとデイビッドが女性と会話しており、カウンセリングを受けているような場面からゲームがスタートします。会話の内容は非常に長いのですが、要約すると、以前の事件以降デイビッドは深刻なトラウマを抱えており、そのトラウマに日々悩まされているということが語られます。

しかしながら、前作の様な明確な『敵の存在』というのは示されずに『デイビッドが何と戦っているのか』という点はゲームを進めながら紐解いていくような形になっています。

スポンサーリンク

物語の考察

それでは、このゲームの重要ポイントである物語の考察をしていきたいと思います。盛大にネタバレしますので、未プレイの方はご注意ください。

このゲームでは以下の6つのステージで物語が進んでいきます。

  • 寝室
  • リビング
  • ガレージ
  • 屋根裏
  • 地下室
  • オフィス

ステージごとに、資料から読み取れる内容を解説します。僕の解釈ですので、相違部分があればご指摘をお願いします。

寝室

まず最初のステージである寝室では、デイビッドが以前誘拐された時に、怪我をして深刻な状況だった彼を助けた看護師である『アン・マルティネス』という女性について言及があります。資料の内容から恐らくデイビッドの看護を担当していたと想定されますが、その献身的な働きぶりに、感謝状を貰っていることが分かります。

トーマスグエン医師の手紙
※プレイ画面キャプチャーより引用

ところが、部屋の中にはアンの写真に『嘘つきのクソ女』と書かれたものや、アンが悪魔の様な描写で描かれた子供の絵がありました。

アンの写真
※プレイ画面キャプチャーより引用

リビング

第2ステージのリビングでは、デイビッドが小学生だった頃の担任である『キャシー・ジョンソン』についての資料がいくつか見つかります。当時はデイビッドが誘拐された直後でもあり、事件に関する記述もいくつかありました。

この中で特筆すべき内容としては、キャシーは同僚の教諭である男性と密会を繰り返しており、それが理由で懲戒を受けているということが分かります。しかもこの密会相手というのが、前作で登場しデイビッドを追い掛け回した『ピエロ男』セオドアであるということが分かります。なんと、セオドアは教師だったんですね。

キャシージョンソンへの手紙
※プレイ画面キャプチャーより引用

ガレージ

ガレージでは、デイビッドの事件も担当していた『エリカ・ユング』という警察官についての記述が見つかります。エリカはデイビッドの事件を担当していましたが、自信の娘であるエリーを流産により亡くしており、精神的に弱っていたという描写があります。

また、そのせいなのか身勝手な捜査を繰り返していたため、警察署長から休暇を命じられているということが語られていました。

エリカカデルへの手紙
※プレイ画面キャプチャーより引用

屋根裏

次なるステージの屋根裏では『デニス・ウィットロック』という記者についての資料が多く残されています。彼女はデイビッドの事件はもちろんの事、それ以外の子供の失踪事件や誘拐事件についても広く取材をしていました。

デニスウィットロックへの手紙
※プレイ画面キャプチャーより引用

しかし、その熱心さ故なのか、病院や学校にもしつこく取材していたようで、これ以上の取材をやめてくれという警告を受けていたことが分かります。一方で、デニスの取材があったからこそデイビッドの事件が明るみに出て、町の平和にもつながったという資料もありました。

地下室

地下室では、警察内部についての資料が多く見つかります。特に、『サム・ミッチェル』という女性警官がアルコール依存症でありながら、女性が被害者となっているある事件について調べていました。

サムミッチェルのメモ
※プレイ画面キャプチャーより引用

のちに彼女はその業務怠慢が理由で出勤停止及び給与停止処分を受けており、これらと共にフランクリンやセオドアについての資料も地下室の中で見つかります。

オフィス

何度もデイビッドがカウンセリングを受けているオフィスですが、最後にオフィス内を探索できるようになります。女性カウンセラーが席を立つと周りを探索できるのですが、パソコンの中にデイビッドやその母親についての資料が残されていました。

デイビッドの母親との会話記録
※プレイ画面キャプチャーより引用

その中で、母親がデイビッドの様子について心配している事、母親がすでに死亡している事、そして、母親の死にデイビッドが関与しているのではないかということが明かされます。

カウンセラーの日記
※プレイ画面キャプチャーより引用
登場人物ごとの背景まとめ
  1. アン・マルティネス
    →善良な看護師の振りをしているが、嘘つきのクソ女。恐らく、事件後に保護されたあとに病院で適当に仕事をするアンの姿を目撃した可能性がある。
  2. キャシー・ジョンソン
    →本来であれば見方であってほしかった担任の先生が、実は殺人鬼の仲間(セオドア)とつながっていた。それが原因で、デイビッドは事件に巻き込まれてしまった?
  3. エリカ・ユング
    →自身の子供を亡くした悲しみから精神を病んでいた。それだけに留まらず、市民の安全を守るという警察官という立場で、適切な捜査をしなかった。
  4. デニス・ウィットロック
    →デイビッドが巻き込まれた児童誘拐事件などを報道しており、表向きは事件解決に尽力したように見せて、被害者の心情などを顧みずに身勝手な取材を繰り返していた。
  5. サム・ミッチェル
    →エリカと同様警察官であるにもかかわらずアルコール依存症であり、まっとうな業務をこなしていなかった。ある事件を調査しており、途中で出勤停止処分を受けている。
  6. 女性カウンセラー
    →デイビッドのカウンセラーとして、メンタルカウンセリングを行っている。デイビッドの母親とも面識があり、彼女がデイビッドの様子について悩んでいることを相談されている。また、母親の死に対してデイビッドが関与しているのではないかと思案している。

語られる物語の共通点と怪物の正体

さて、ここまで読んでいただいた方の中にはすでにピンと来ている方も多いのではないでしょうか。これまで解説した6つのステージでは、特定の人物についての資料が見つかります。そして、その人物は全てが女性です。

化け物
※プレイ画面キャプチャーより引用

ゲームを進めていくと、要所要所で女性の形をした化け物が現れることがあります。直接的に戦うということはありませんが、常にデイビッドを追いかけるような幻影の様な存在としてゲーム中は登場してきたのでした。

僕としては、あの化け物は『デイビッドが殺害した母親の亡霊』ではないかなと思います。では、それを踏まえて物語の解釈を解説します。

トゥルーエンドの内容と物語の解釈

これまで解説した内容と、トゥルーエンドの内容を踏まえて僕なりに物語を紐解いてみたいと思います。

最後のシーンで、寝室のベッドに並べた凶器を見つめながら、デイビッドは『自分は○〇と戦っている』と語ります。何と戦っているかというと、デイビッドは下記のように語っていました。僕は下記の内容と推察しました。

ラストシーン
※プレイ画面キャプチャーより引用

まず、デイビッドは幼少期のトラウマが原因で心身不安定の状態にあった。故に長年心理カウンセリングを受けていた。

ある日、デイビッドは母親を殺めてしまう。それが計画的なものなのか偶発的なものなのか、動機についても語られてはいないが、畏れや怒りなどという感情を伴って手にかけたものと推測される。

その後デイビッドは自分の中にあった感情をもとに、凶悪な事件を起こしていく。

まず、自分が幼少期に病院へ搬送されたとき、悪魔のように見えた看護師のアンを殺害。動機としてはおそらく看護師という反面、デイビッドに対しては粗雑な対応を取っていたことが原因ではなかろうか。

次に、デイビッドの小学生時代の担任だったキャシーも殺害。デイビッドがトラウマを抱えるきっかけとなったフランクリン・ディガンの共謀者だったセオドアと内通していた。キャシーの存在が自分のトラウマの一因だと考えた。

警察官のエリカは、流産という経験をしているとは言え、本来市民の見方であるべき警察官という立場で、自分のエゴで職務を遂行しており、それによって少なからず被害があった。デイビッドの被害者感情からはその行動が許せなかった。

デニスは、自身が取材した事件の詳細を公表することで一定の名声を得た。しかし、度重なる執拗な取材によってデイビッドは疲れ果て、自分の利益のために取材を続ける偽善者のデニスを手にかけた。

上記の事件が起こる中、サムはこの事件を調べていた。アルコール依存症ではあったものの、事件の真相に近づくサムの存在はデイビッドからすると邪魔な存在であり、他のものと同様に手にかけた。

同じく、デイビッドの母親の死を不審がっていた女性カウンセラーに対してもデイビッドは敵対心を持っており、自身の深層心理を明らかにされないようにと殺害した。

要するに、デイビッドは幼少期の事件がきっかけで心に深いトラウマを抱えて、それがいつしか自分を誘拐した凶悪犯フランクリンたちのように凶暴な行動へとデイビッドを駆り立てた。母親との関係に特筆すべき点(関係が悪かったのか、何かに執着していたのか、その辺は不明。多分に憶測を含む)があり、女性ばかりをターゲットとして事件を起こした。

これが、僕が導き出した本作の物語の全容です。物語の最後で、フランクリンがつけていたマスクを今度はデイビッドが装着するシーンがありますので、凶暴なデイビッドが誕生してしまったというのが、本作の結末なのかなと思います。

スポンサーリンク

全体的な評価

それでは、上記の考察も含めて全体的な評価をご紹介しようと思います。

全体的なゲーム進行は前作とそれほど変わらない

謎解きをしながら進めていくスタイルは前作とそれほど大きな変化は感じられませんでした。むしろ、前作でやっていた流れを踏襲しており、続編としてはプレイしやすいと感じました。

前作では最後の方でセオドアと追いかけっこパートがありましたが、本作では前作ほどのチェイスパートはありません。(最後の方で追いかけられる『雰囲気』はありますが、実際は誰でも出来る程度)

また、謎解きの難易度は前回よりも上がっており、一部難しい謎解きも存在しました。

物語は正直これじゃない感は否めない

前作では『悪いやつらから知恵と勇気で立ち向かう少年の物語』という感じで、勧善懲悪的なイメージが強かったのですが、本作では前述した通り、ある意味バッドエンドな内容となっています。

母親を殺害した(と推察される)理由があまり明確にされていないので、デイビッドが変貌してしまった理由が明確につかめないのですが、最後のシーンで『いい顔をしながら悪いことをしている奴らと戦っている』というセリフがあります。

これは、幼少期の事件に絡んだ周りの環境に対してデイビッドが抱えていたストレスや感情からくるものなのではないかなと思います。青年となった今、あの時に感じていた違和感や思いが鬱屈した感情となってデイビッドを強行に走らせたのではないかなと。

幼少期の前作が『純粋な少年の恐怖と勇気』だったことに対して、本作は『大人になると世の中が汚く見える』的な話がベースになっているのかなと感じました。

途中で出てくるカウンセリングシーンの意味

本作は、6つのステージとその合間で流れるカウンセリングシーンによって構成されています。このカウンセリングシーンが僕の中ではちょっと疑問でした。

日本語のローカライズが不足しており意味が分かりにくいというのもあるのですが、カウンセリングで語られる内容はそれほど重要なものが存在せず、正直いらなかったのではないかなとさえ思ってしまいます。

あれがある事でゲームのテンポも変わってしまうため、ムービーとして入れるのであれば、『ソングオブホラー』のようなムービーだったらもっとよかったと思いました。

スポンサーリンク

このゲームのオススメポイント

最後に、このゲームのオススメポイントを紹介します。

まず、前作の事を知っていればより楽しめる内容ではありますが、物語としては独立してプレイしても問題ない内容になっていると思います。よって、前作未プレイの方でもプレイが可能だと思います。

また、謎解きメインのホラーがやりたい人、物語の考察をしながらプレイしたい人などにとってはおすすめです。

僕個人としては、前作をプレイしていない人の方が楽しめるのではないかなとも思いました。なぜかというと、前作を知っていると、今作のエンディングにはちょっとがっかり感がある気がします。僕自身がそう感じたように、前作プレイ済みだとこれじゃない感があると思います。

スポンサーリンク

まとめ

さて、今回は『Don’t be Afraid 2(ドントビーアフレイド2)』の初見レビューについて解説してみましたがいかがでしたでしょうか。

前作の物語の続きかと思っていたのですが、ちょっと路線が変わっているので肩透かし感はありましたが、謎解きは難しい部分もあって、解けた時の爽快感は大きかったです。

ぜひ皆さんも一度プレイしてみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただきましてありがとうございました。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました