今回は、久々の長編大作『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』の初見プレイが完了したので、プレイレビューをご紹介しようと思います。このゲームを始めたきっかけは、PS4でプレイするゲームが無くなってきて、こちらの記事でも触れている『プレイステーションプラス』に加入して、オンラインプレイのゲームを探している時にたまたま見つけたものでした。
このゲームが発売されたのは2001年であり、なんと四半世紀も前の作品です。しかしながら、現代でも十分に楽しめる内容であり、その根底を支えるストーリーが非常に素晴らしかったので、是非プレイしていただきたい作品です。
- 『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』をプレイする上での特徴と注意点
- 『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』の概要
- ゲームとしての『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』
- 物語としての『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』
- 『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』のオススメポイント
- まとめ
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』をプレイする上での特徴と注意点
まず初めに、僕自身は『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』をプレイするまでアローン・イン・ザ・ダークシリーズは全くプレイしたことがありませんでした。ナンバリングとしてはシリーズ4作目に当たる本作ですが、前後のつながりが分からなくてもプレイできる内容となっております。
注意点としては、全編英語となっており、メニュー画面やプレイ画面の表示が全て英語になっているため、英語が苦手な方にはGoogle翻訳などで画面を見ながらプレイすることをおすすめします。実際に、プレイ中で翻訳が必要なのは書類などを読む時なので、プレイ中でも問題なく翻訳を使用することができ、僕も実際にアプリで翻訳をしながら生配信をしていました。
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』の概要
※今回僕は2つ用意されているシナリオの『カーンビーサイド』をプレイしています。『アリーンサイド』は未プレイですが、その上での解説となりますのでご了承ください。
概要とあらすじ
2001年10月31日を舞台に、エドワード・カーンビーは親友でパートナーのチャールズ・フィスクの死をきっかけに、マサチューセッツ州のシャドウアイランドを調査します。フィスクは、非常に危険な力を持つ3枚の古代の石板を追っていました。フィスクの捜査を引き継ぐよう求められたカーンビーは、事件の真相を探る決意を固めます。
カーンビーは、フレデリック・ジョンソンの紹介で大学教授アリーン・セドラックと共に行動することになります。アリーンは石板を取り戻し、父親と信じるオベッド・モートン教授を助けようとしています。
しかし、シャドウアイランドに向かう飛行中、彼らの飛行機は未知の生物に襲われ、2人はパラシュートで脱出するものの、別々の場所に降り立ちます。エドワードは密林に、アリーンは邸宅の屋上に着地します。
この物語は、シリーズ本編とは異なる独立したストーリーとして展開します。
このゲームでは、2人の主人公(カーンビーまたはアリーン)のどちらかを選んでプレイできます。カーンビーは主に物理的な戦闘を得意とし、アリーンはパズル要素が中心です。ストーリーは2人が時折交差する形で展開されます。
ゲーム内では、生きた影のような「闇の生き物」たちがプレイヤーを襲撃します。これらは地球の中心にある「闇の世界」から来た生命体であることが明らかになります。
舞台となるシャドウアイランドには、この地下世界へのポータルが存在し、敵は光を嫌い、光によって撃退できることが明らかになります。プレイヤーは懐中電灯や光を発生させる弾薬を使い、敵を撃退・撃破することが可能です。
また、光はゲームプレイ全体で重要な役割を果たします。懐中電灯は暗い場面を照らし、隠れたアイテムや詳細を発見する手助けをします。
主要人物
- エドワード・カーンビー
私立探偵で超常現象を専門としている。本作の主人公の一人。シリーズ前作までのエドワード・カーンビーとは同名の別人である。
- アリーン・セドラック
若くして人類学の博士となった。母を亡くしており、最後まで教えてくれなかったため、父親の記憶がない。母とオベド・モートン教授が一緒に写る写真(実は合成と判明)を見て、今回の調査協力を決意。
- クリストファー・ラム
米国内で独自組織を持つ工作局長。闇の力を狙って、ジョンソンを通じカーンビーとアリーンを送り込んだ張本人。 - フレデリック・ジョンソン
クリストファー・ラムからの指示を受けて、闇の力について調べていた。カーンビーの親友であるチャールズ・フィスクに石板の調査を依頼していたが、フィスクが謎の死を遂げ、カーンビーに引継ぎを依頼した。 - アラン・モートン
モートン家の末裔であり、闇の力に魅了され儀式を完了させようとしている。 - エデンショウ
モートン家と関わりのあるアブカニ族の末裔。アランの行動に危機感を感じ、彼の思惑を阻止しようとカーンビーらを導く存在。
バイオハザードに例えると、よくわからないけどすごそうな力を求めるウェスカー(ラム)がエイダ(ジョンソン)を駒として動かして、レオン(カーンビー)とクレア(アリーン)を怪しげな島に送り込んだっていう感じですね。アリーンが調査協力を決意した写真も、もしかしたらラムの策略だったのではと考察。(明確な証跡は見つけられなかったので考察としておきます)
物語の鍵を握るモートン家について整理してみる
このゲームの物語を解釈する上で、絶対的に必要になってくるのが、序盤の舞台となる屋敷の主『モートン家』についてです。情報が多く非常に複雑な部分もあったので、時系列で整理してみました。
- 始まり1889年
リチャード・モートンが37歳で『モートン石油』を設立する
- 渡米19世紀初頭
モートン家の『リチャード・モートン』がアメリカに渡る。
- 転換リチャードの興味の転換
- リチャードはグリーンランドで試掘隊が発見した氷漬けの人間に魅了され、次第に実業界から離れる。
- この頃、黒魔術に詳しいユダス・デ・サートを雇い、親密な関係を築く。
- 商売敵が原因不明の厄災に見舞われるようになる。
- 移住リチャードの移住
- 氷漬けの人間と共に見つかった石板の解読のため、シャドウ・アイランドに移住。
- この島は、兵士たちが次々と正気を失い州から格安で譲渡された場所。
- 没頭リチャードの儀式と死
- デ・サートと共に生贄の儀式を死ぬまで行っていた。
- ボストンでは貧しい娘たちが次々と行方不明になる。
- 継承アーチボルドの時代
- リチャードの死後、息子アーチボルドが「人類発展計画」を引き継ぎ、デ・サートと共に奴隷を生贄にして研究を行う。
- アーチボルドは妻を酷く扱い、妻も行方不明になる。
- アーチボルドは息子ジェレミーをもうけるが、自身も行方不明となる。
- 変化ジェレミーの時代
- ジェレミーは研究を継ぐが、より社交的で科学的な性格を持つ。
- 滅びたアビカニ族の末裔エデンショウと親密になる。
- 研究の成果とその危険性の間で悩むようになり、最終的にエデンショウがデ・サートを破り追放する。
- 懸念ハワードの時代
- ジェレミーの子ハワードは研究に興味を示さず、闇の力や怪物の危険性を懸念。
- 妻と双子(アランとオーベッド)を連れて島から出る計画を立てる。
- 対立アランとオーベッドの対立
- 双子の弟オーベッドはアメリカインディアン研究で世界的に有名になる。
- 一方、兄アランは祖父以前の研究と闇の力に傾倒し、島に籠って実験を行う。
- アランは闇の力を絶対視し、オーベッドの女友達や父ハワードを実験台にして怪物と融合させる。
- この行動により、イーデンショウやオーベッドから危険視され、母親からも絶縁される。
- その後その後
- アーキバルドは「闇の門」の向こうで力尽きた遺体が発見される。
- 怪物にされたハワードは読書室で眠っており、「アリーン編」で目覚め、何度も追いかけてくる敵となる。
こうして整理してみると、物語の中で最後に対峙する『アラン』に至るまで、一族5代で闇の力について様々な変遷があったことがわかります。一族の始まりであるリチャードが実業家として成功したものの、ふとしたきっかけで興味を持った氷漬けの人間に魅入られたことで、一族の不運な連鎖が始まってしまっています。
その後、アーチボルド、ジェレミーとその闇の研究は引き継がれ、ハワードの代で沈静化するように思われますが、ハワードの子供である双子の一方アランによってさらに推し進められることとなってしまったようです。
物語の成り立ちまとめ
さて、ゲーム自体が全編英語なので、ざっくりと主要情報を解説しました。ここまでの情報をまとめてみます。
まず、事の始まりは『モートン家』の繁栄と変化から始まります。モートン石油が1889年に設立され、リチャード・モートンが実業家として成功を納めます。そのさなか、グリーンランドで発掘された『氷漬けの人間』にリチャードが魅了されてしまったことから歯車が狂い始めます。
どんな時代も、人は持たざる力を手にするとおかしくなってしまうもので、リチャードはあろうことか『黒魔術』に詳しいデ・サートと親密な関係を築くようになり、物語の舞台となる『シャドウ・アイランド』に移住してしまったことで、リチャードは死ぬまで闇の儀式を続けることとなりました。
リチャードの死後、息子であるアーチボルドが計画を引き継ぎ、家族も顧みず研究を続け、アーチボルドの息子ジェレミーへと引き継がれます。
このジェレミーの時代に『エデンショウ』というアブカニ族の末裔と親密な関係を築くこととなり、このエデンショウが物語の中でも重要な役割を果たすこととなります。
ジェレミーの子供である双子は正反対の性格を持つ子供でしたが、特にアランが危険な研究を継続し、闇の力を解放しようと暗躍します。これにエデンショウは反発し、このアランの強行を止めるべく、エデンショウがカーンビーとアリーンを導き物語が進行していきます。
ゲームとしての『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』
ここからは、ゲームとしてどのような内容なのかという点を初見プレイ視点で解説します。
ゲームのメイン動作は探索
基本的には、ゲームの大部分は探索と謎解きで構成されています。フィールドを探索し、アイテムや書類を見つけ出して、謎解きをしながら探索を進めるというのがメインの動作となります。
敵の種類は雑魚敵とボス敵に大別され、雑魚的は戦闘を避けることも可能ですし、武器を使用して倒すこともできます。一定の割合で雑魚敵がフィールドに残るように配置されているようなので、マップの形によっては、雑魚敵を倒しておかないと探索が面倒になる部分があったかなと感じます。
一方、ボス戦は当然のことながら倒さないとシナリオが進まないようになっているので、装備を整えつつ戦う必要があります。
また、体力ゲージの概念があるので、ダメージを食らいすぎるとゲームオーバーとなります。
隈なく探索しないとアイテムを取りこぼす場合がある
最近のゲームのようにアイテムが分かりやすく光っているということが無い場合があります。キーアイテムは光っていたりしますが、弾薬や回復薬などは細かく調べないと見た目では分からない場所に堕ちていたりするので、取りこぼしに注意が必要です。
特に、序盤の屋敷のステージは後半になるにつれ弾薬がきつくなってきて敵も多くなるので、なるべく温存しながらしっかりとアイテムを拾っていくことが重要です。
ラジコン操作と画角がめちゃくちゃわかりにくい部分もある
全体を通してラジコン操作となりますが、ラジコン操作だけでも大変なのに、画角の変化が方向感覚を失わせる要因になると思います。また、一定の場所に行かないと見えないような画角になっているような場所もあるので、隅々まで探索することで、より一層物語を楽しめるのではないかなと思います。
僕自身は方向感覚が非常に乏しい部分があるので、ラジコン操作と画角の変化で大変苦労しましたが、それでも十分に楽しめる内容だったと思います。
敵の動きはそれほど早くないが、リロードに注意
雑魚敵もボス敵もそれほど動きが速くないです。それに、昔のゲームあるあるでダメージ判定範囲が限定されているので、結構な確率で攻撃を避けられる場合もありました。
しかしながら一番注意すべきはリロードタイミングだと感じます。
リロードの仕方としてはフィールド上でリロードする場合と、アイテム画面を開いてメニューからリロードする場合がありますが、フィールド上でリロード(例えば戦闘中に弾切れしてリロード)する場合はまぁまぁなロスタイムとなります。その間に敵に追い詰められてしまい攻撃を食らってしまうことが何度もありました。
よって、各武器の装填数と弾薬の所持数を気にしながら、メニュー画面を開いてリロードしたほうが、戦闘の際は有利に動けるのではないかなと思います。
謎解き要素は難しいが爽快感抜群
ゲーム内のメインの要素となる謎解き部分ですが、全編英語であるという点を踏まえて、僕には非常に難しい内容が多かったなと思います。特に、屋敷のステージでは本当に苦労して、かなりの時間をかけて攻略した覚えがあります。
何故それほど時間がかかったか考えてみると、全てが英語であり、意訳を誤解していた点があったということと、そもそも謎解きに必要な情報が英語でたくさんあったという点が影響しているのかなと思います。
また、このゲームをプレイしていて強く感じたのが、あるタイミングで取得したアイテムをすぐに使う訳ではないパターンが多かったなと思います。せっかく拾ったアイテムでも、足元の謎解きで使うことが出来ず、『いつ使うんだろう?』というクエスチョンがありました。それも、攻略が難航した原因かもしれません。『アイテムは取得したのにあの謎解きで使えない、どうしたらいいんだー!』みたいな。
しかしながら、どの謎解きも非常に原始的というか、変に考え過ぎなければとてもシンプルなものが多かったような気がします。そういう意味で、『昔のゲームならではの難しさ』を体験できるという点が、逆にこの時代にプレイすると醍醐味の一つになるのではないかなと思ったりもしました。
物語としての『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』
※ここからの物語解説はカーンビーサイドをプレイしたうえで、初見プレイ完了後にゲームの情報を調査して纏めたものになります。また、ゲーム本編が全て英語の為、一部の解釈に誤りがある可能性があることをあらかじめご了承ください。
だいたい物語の裏側には黒幕が居る
主人公であるカーンビーとアリーンがヘリコプターで不時着したことからシャドウアイランドにおける探索が始まるわけですが、そもそも彼らがシャドウアイランドに行くことになったきっかけは、『クリストファー・ラム』という黒幕が手下であるジョンソンを使って、カーンビーの友人に調査を依頼していたことから始まります。
カーンビーの友人は、不審死を遂げ、ジョンソンからの依頼で友人であり探偵であるカーンビーに依頼が来て物語が始まります。また、カーンビーへの依頼と同時にアリーンが母親と一緒に写るモートン博士の写真を見たことで、自らの出自について興味を持ち、カーンビーとの調査に協力することとなりました。
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』の物語の発端は『クリストファー・ラム』による策略であり、ラムが追いかけていた『闇の力』を調べる事がきっかけでお話が進んでいきます。
バイオハザードやトーメンテッドソウルズなどの人気ゲームにもあるように、自分だけの利益を求める悪い奴がいて、それに利用される主人公が敵対する組織や相手を倒していくという、構図としては『あるある』の物語構成になっています。しかしながら、『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』については、そこに『モートン一家の変遷』が加わることで、物語の深みや面白さが追加されていると思います。
物語の謎を解くキーパーソンになるのが『エデンショウ』
物語の冒頭、地下水路から屋敷へと潜入したカーンビーに対して協力を求めてくる老人エデンショウが居ます。エデンショウが言うには、モートン家の末裔である『アラン』が闇の儀式を始めようとしているので、止めるために協力してほしい(というような)事をカーンビーに要求してきます。
エデンショウはその後も何度か主人公たちの前に現れては、主人公たちを導いて、途中のイメージとしては『怪しい人物』かと思っていました。
そもそもエデンショウは、前述した通り、アブカニス族の末裔であり、19世紀初頭に事業を成功させたリチャード・モートンが魅了された黒魔術師『デ・サート』を、リチャードの息子ジェレミーの時代にモートン家と知り合い破った人物でもあります。
実際にゲームをしている時には、エデンショウが物語の元凶なのではないかと思っていましたが、終わってみて色々調べてみると、実はアラン・モートンの強行を止めようとした『善』の登場人物だったようです。エンディングでは、シャドウアイランドに留まり、その後どうなったのかは語られていませんが、島の爆発と共に命を落としたのか、それともアブカニス族の末裔のため異世界に行ったのか、プレイヤーに対して解釈が委ねられているキャラクターです。
全ての結末がゲームの中で語られていないからこそ、様々な考察や想像が膨らみ、奥行きのあるゲームになっていると思いますが、その一端を担っているのがエデンショウであると思います。
分かるようで分からない『アブカニス族』とは
ゲームをしていてよく分からなかった点の一つ『アブカニス族』についてプレイ後に調べてみました。あくまで考察や推察を含みますが、ゲーム解釈の参考になれば幸いです。
古代の民族
アブカニス族は、シャドウアイランドにかつて住んでいた先住民族です。彼らは高度な知識を持ち、特に「闇の力」に関する深い洞察を有していました。アブカニス族はこの「闇の力」を制御し封印する術を発展させ、それを後世に残しました。
- 信仰: アブカニス族は、「闇の力」と「光の力」の二元論的な世界観を持っていました。闇の力を恐れ、これを封じることを使命とした一方、光の力(神聖な存在)を崇拝していたとされています。
- 石板: アブカニス族の重要な遺産である石板には、闇の力を封印する儀式や知識が刻まれていました。この石板が物語の重要なキーアイテムとなります。
闇の力との関係
アブカニス族の最大の特徴は、闇の力と密接に関わっている点です。シャドウアイランドには、異次元から闇の存在が流れ込む「門」が存在しており、アブカニス族はその存在を知っていました。
- 彼らは「門」を閉じ込め、闇の力が島の外に広がらないように封印を行っていました。
- しかし、何らかの理由でアブカニス族は滅び、彼らの封印は弱まりつつありました。この崩壊が物語の悲劇の発端となります。
アブカニス族は、物語の進行と設定の両方において重要な役割を果たしていると考察します。
島の呪いの起源
アブカニス族の封印が弱まったことで、闇の力が再び顕在化し、島が呪われた地となっています。この呪いが原因で、モートン家の人々や島の住人が狂気に陥り、怪物が生まれるきっかけとなりました。
- プレイヤーが島で遭遇する怪物の多くは、闇の力の影響で変異した存在。
- 闇の力に魅了されて、モートン家の異変に繋がった。
石板と儀式
アブカニス族の石板は、闇の力を封じるために必要な重要アイテムです。アリーンはこの石板を調査し、その情報を使って封印を復活させようとします。
- 石板の解読にはアブカニス族の古代文字や遺跡に関する知識が必要であり、アリーンの役割が際立ちます。
- 石板を用いた儀式が物語のクライマックスで行われ、闇の力を再封印する手段として描かれます。
主人公とのつながり
アリーン・セドラックは、アブカニス族の末裔である可能性が高いことが、アリーンサイドの物語中で示唆されるようです。彼女の存在は、過去の文化や信仰が現在の物語と繋がる鍵となります。
- アリーンの血筋によって、彼女がアブカニス族の遺産を理解し活用する適格者であることが示唆されます。
二元論的なテーマ
アブカニス族の信仰における「光」と「闇」の対立は、物語全体のテーマと一致しています。プレイヤーは闇の力と戦いながら、秩序(光)を回復するために行動します。
ホラーの起源
アブカニス族の封印や呪いの設定は、シャドウアイランドを舞台にした恐怖感を引き立てています。闇の力が「未知」や「原始的な恐怖」を象徴し、ゲームの不気味な雰囲気を深める要素となっています。
プレイヤーの探求心を刺激
プレイヤーはアブカニス族の遺跡や石板を通じて、彼らの文化や過去を解き明かす楽しさを体験できます。これにより、単なる戦闘だけでなく、謎解きや考古学的な探索の要素が強化されています。
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』における『アブカニス族』の役割とは
アブカニス族は、シャドウアイランドの呪いと闇の力に深く関わる存在であり、ゲームの舞台設定や物語の進行に不可欠な役割を果たしています。彼らの文化や信仰を通じて、プレイヤーは「闇の力」と戦うだけでなく、その背後にある古代の謎を解き明かす体験を楽しむことができます。また、主人公たちとのつながりや、闇の力の封印に関わる使命が、物語を深く印象的なものにしています。
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』のオススメポイント
それでは、初見プレイを通じて感じた事やプレイ後に調査した内容を踏まえて、『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』のオススメポイントを解説します。
四半世紀前のものとは思えない作り込み
冒頭でもご紹介した通り、この作品は2001年に発売されたゲームであり、制作にあたってはもっと前から開始されたものと思います。そう考えると、限られた操作性や表現方法の中で、これだけの物語とゲームとしての面白さが体験できるというのは素晴らしいことだと思います。
特に、物語の緻密さ、登場人物の関係性、ストーリー進行上のロジックは巧妙に組み立てられており、プレイヤーを飽きさせない作りになっていると思います。
さらに、バイオハザードシリーズなどの多くの作品に影響を与えた作品と言われるだけあって、固定カメラやラジコン操作の制限の中でのホラー演出は、スマホでもゲームが出来る今の時代でも没頭してしまう凄さがあると思います。
このような点を踏まえると、昔のゲームでありながら未プレイの方にとっては非常に新鮮なゲーム体験になるとという点がオススメです。
ホラー探索とアクションのバランスがいい
ゲームのジャンルとしては『サバイバルホラー』になると思いますが、探索とアクションがバランスよく配置されており、ゲームの多くは探索に重きが置かれています。また、前述した作りの緻密さによって、緊迫感を伴うアクションパートとは違い、慎重に物語を進めていく必要のある探索パートは、難しくもあり納得感のある内容になっており、最初から最後まで飽きさせない内容になっています。
謎解きの中には非常に難解な部分もあったと感じましたが、どちらかというとゲーム自体が英語のみで構成されているので、情報不足による難しさもあったのかなと思います。故に、翻訳アプリを使いながら書類を確認したり、オブジェクトの探索を進めていくと、よりスムーズなプレイが出来るのではないかなと思います。
限られたリソースをどう活用するか?自分だけのプレイが出来る
現代ではある程度当たり前になりつつある『インタラクティブ』なゲーム体験が、四半世紀前のこのゲームでも体験できます。
具体的には、バイオハザードシリーズに見られるようなアイテム枠が限られていたり、武器の弾薬が枯渇したりと、余裕のない状況が続くため、どのように進めていくのかという部分が、プレイヤーによって変わってくる部分だと思います。
また、序盤の屋敷の探索についても、ある程度正規ルートは決まっているものの、その中で、どの部屋から調べるのか、どのアイテムに注目して探索するのかによって、場合によってはとん挫したように感じてしまう部分もありました。
プレイしている途中では何度もくじけそうになりましたが、終わってみると、古いゲームでありながら、プレイヤーごとの自由度に幅があるという点は素晴らしいなと思います。
『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』がオススメなのはこんな人!
- 最近のゲームに飽きた、もしくは新鮮なゲームがやりたい人
- 緩急のハッキリしたゲームが好きな人
- 初代バイオ系のゲームが好きな人、探索や謎解きが好きな人
- サイドストーリーがあるゲームが好きな人(カーンビー編、アリーン編で若干内容が異なる)
まとめ
ということで、今回は『アローン・イン・ザ・ダーク ニューナイトメア(Alone in the dark:New nightmare)』の初見プレイを通じて、物語の内容、ゲームとしての特徴、アブカニス族についての詳細、モートン家の変遷、主人公たちの人物相関などを解説してみました。
また、おすすめポイントでも触れた通り、現代でも十分に楽しめる作り込まれた内容の為、未プレイの方には是非プレイしていただきたいゲームです。
今度時間を作って『アリーンサイド』をプレイしてみようと思います。
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