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ネタバレあり【レビュー】ホラーゲーム『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』を初見プレイしたらいろんな意味で震えた

ゲームレビュー

今回は『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』を初見プレイした感想を含めてレビューをしていきたいと思います。ある程度期待して購入した作品ではあったものの、深いストーリーや表現に想定以上にハマってしまいましたので、詳細を共有します。

そもそも購入したきっかけ

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今回『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』を購入してプレイしたきっかけは非常に単純で短絡的な動機でした。この作品をプレイする前に初見プレイをしていたゲームで3連続で自分の想定から大きくかけ離れたゲームだったため、ちょっとガッカリしていました。

当然初見プレイを動画配信するうえでゲームを購入することになるのでコストもかかりますし、観ていただいている視聴者さんにもなんとなくガッカリ感は伝わってしまうのではないかなと思っています。動画配信者として、自分が感じた感情をそのまま伝えようと思っているので、面白くないゲームに対して無理をして面白いというリアクションは取りませんが、やっぱり自分がゲーム配信を見ている場合にはプレイしている人がキャッキャ言いながらのめり込んでいく動画のほうが楽しいよなと思います。

そこで、①シリーズものである、②各プラットフォームで評価が高い、③過去の動画配信が多くされている、④自分がやりたいと思うトレーラー動画があるという4点を基準にプレイステーションストアでゲームを吟味していました。

すると、旧正月セールもあり1作目と2作目のバンドルで安くなっていたリマザードを発見。上述した条件をすべて満たしており自分自身もワクワクする感じを覚えましたので購入に踏み切りました。

要するに、『動画としてより楽しいものにしたい』『どうせお金をかけるならがっかりしたくない』『やっぱり面白いゲームがやりたい』という単純な動機から今回の『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』を選びました。

ゲームの内容

さて、まずは『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』がどんなゲームなのかをざっくりと紹介したいと思います。

リマザード:トーメンテッドファーザーズの物語の大筋(ネタバレあり)

主人公は『リード博士』という中年の女性です。車から降りて煙草を燻らせながら歩いていると電柱に張られた少女の行方不明のポスターに目が留まります。少し気になりながらも、目的としていた『フェルトン博士』の邸宅へと足を運びます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

フェルトン博士の邸宅は草木が生い茂るとても広い庭があり、素晴らしく大きな邸宅です。正面玄関が開いていないので裏手に回ってドアをノックすると『グロリア』というお手伝いさんの女性が招き入れてくれました。

グロリアに導かれてある部屋に通されたリード博士は、フェルトン博士を呼びに行ったグロリアを見送り、部屋にあった新聞に目を通します。フェルトン博士はある人物の農園の経営に出資をしていて、その農園では医薬品による健康被害が確認され問題になっているとのことでした。また、その農園の経営者とフェルトン博士は対立しており訴訟問題にも発展しているとのことです。序盤から情報が多く、僕はちょっとこの辺でついていけない部分がありました・・・w

フェルトン博士が部屋へやってくると、リード博士はフェルトン博士の病気を治す方法があるはずだと言い出します。どうやらフェルトン博士は病気だったらしく、完治していない状況で退院してしまったため、追加の治療を相談するためにリード博士はやってきたという感じでした。

※プレイ画面キャプチャーから引用

ところが、リード博士が1枚の写真をフェルトン博士に見せるとフェルトン博士は激高します。その写真に写っていたのはフェルトン博士の娘である『セレステ』でした。セレステは物心ついたころに家出をしてしまっており、どうやらそれはあの電柱に張られた行方不明の少女のようです。フェルトン博士は何か触れられたくない話のようで、リード博士を追い返すようグロリアに命じます。

邸宅から追い出されてしまったリード博士ですが、フェルトン博士の邸宅前で夜が来るのを待って、グロリアが帰宅するために邸宅を出るのを確認し、グロリアが隠した邸宅の鍵を入手します。

——-ここからややこしいです。間違いがありましたら申し訳ありません。——

邸宅に侵入したリード博士は娘のセレステ失踪について調べるためにフェルトン博士の邸宅を探索することにしました。フェルトン博士の目を盗んでいろいろと調べると、たくさんのことがわかりました。

  • フェルトン博士の奥さんの部屋にある死体
  • 古いフィルムに残されたフェルトン博士とその父親との関係、フェルトン博士の病気について
  • フェルトン博士の父親は戦争から帰ってくると精神を病んでいたこと
  • 娘のセレステをフェルトン博士がいつからか『ジェニファー』と呼ぶようになったこと
  • 農園の経営者が自殺したこと
  • 農園では赤い服を着た修道女たちが働かされていたこと
  • 屋根裏部屋に奇妙なマネキンの部屋があり、ヒステリックな女性と思しき人物がいたこと
  • フェルトン博士とは別に赤い修道女が潜んでいたこと
  • 暖炉の奥に隠し部屋があり、セレステと思しき声の録音テープがあったこと
  • セレステはフェルトン博士に対して恐怖心を抱いており母親と逃げだす計画をしていたこと
  • フェルトン博士は精神分裂症だったこと

上記のような事柄が、邸宅内を探索する中で少しづつ明らかになっていきます。その最中にはなぜか裸にエプロンをかけたフェルトン博士や、ホラー映画でしか見たことがないようないで立ちの赤い修道女、日本映画で言うところの『貞子』のような風貌の女などたくさんの敵から追いかけまわされることになります。

辛くもこうした危機を乗り越えてエレベーターへ逃げ込んだリード博士ですが、なんと運の悪いことにエレベーターが故障してしまいます。絶望の中に取り残されたリード博士ですが、外からグロリアの声が聞こえました。グロリアは医務室で待っているからそこで落ち合いましょうと提案してきます。藁にもすがる思いで医務室へ飛び込んだリード博士は泣き崩れながらこれまで邸宅で発見したことや、鬼畜な住人によって追い掛け回されたことなどをグロリアに伝えました。

グロリアは、セレステのことやフェルトン博士の病気のこと、フェルトン博士の夫婦仲など様々なことに気づいていたものの、どうすることもできなかったようです。グロリアはリード博士に鎮静剤の入ったカップを手渡すと、とりあえず落ち着きなさいと諭します。

※プレイ画面キャプチャーから引用

ようやく助かったとリード博士が胸をなでおろしますが、視界が歪んで眩暈がしてきました。なんと、グロリアから手渡されたカップには毒薬が入っていたようです。それどころか、グロリアは赤い修道女であり、この邸宅で起きている事件の黒幕のようです。

フラフラになりながらグロリアから逃れるリード博士ですが、捕まってしまい気を失います。気づいてみるとダイニングルームに座り後ろ手に縛られ、目の前には白いワンピースを着たフェルトン博士の舌をハサミで切り落とそうとしているグロリアがいました。狂気の光景にリード博士はえづきながらも、グロリアに助けを懇願します。フェルトン博士は催眠術を掛けられているようで、自分に灯油をかけて今にもリード博士に襲い掛かろうとしていました。

必死の思いでライターを投げ捨てたリード博士は再び気を失い、気が付くと息絶えたフェルトン博士が横たわっていました。そこにグロリアの姿はありませんでした。今のうちに邸宅を脱出しようとリード博士はエレベーターに乗って屋根裏部屋を目指します。

屋根裏部屋にはどこから現れたのかグロリアと鉢合わせしてしまいます。医務室で手に入れた注射器をグロリアに突き刺すと、グロリアは目が見えなくなっているのかふらふらしながらもリード博士を追いかけてきます。何度も危機を脱しながらそれでもグロリアを撃退できずに追い詰められるリード博士。電気をつけたり窓を開けたりしてグロリアの視界がさらに悪化(そういう病気だったらしい)すると、なんとグロリアは痛みを無くすためにナイフで自分の眼球を抉り出しました。床に落ちるグロリアの眼球、壁際に追い詰められたリード博士。もうしっちゃかめっちゃかです。

最後の勇気を振り絞って出窓を開けたリード博士に音で気づいたグロリアが襲い掛かりますが、咄嗟にリード博士が避けたためグロリアは窓から大きな庭に転落して重傷を負います。

虫の息のグロリアに対してリード博士はこの家で起こっていた奇怪な事実をグロリアに問いかけます。どうやらグロリアは農場で働いていた赤い修道女たちの一人で、農場の経営者とフェルトン博士が新しい薬の発明のために農場の労働者を人体実験として利用して、その弊害として健康被害を被り復讐のために色々裏で動いていたようです。

そして最後、グロリアは後悔とともに復讐心に焼き尽くされる前に死にたいとリード博士に話しかけて、リード博士にピアノの鍵盤を差し出しゆっくりと息を引き取ります。

※プレイ画面キャプチャーから引用

その後、リード博士は隠し部屋にあったピアノから鞄を取り出して何かを悟ったように涙を流します。こうして『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』は素晴らしい音楽と不可思議な物語の余韻を残しながら幕を閉じます。

補足:外部情報から見えてきた物語の全容

正直、動画配信で喋りながらプレイしていたので見落としている部分もあると思うのですが、物語の真相が非常に複雑です。プレイ後にほかの配信者さんの動画だったり考察動画を拝見したのですが、どうやら下記のようなお話のようです。

まず、フェルトン博士ですが、本来は女性です。ゲーム内の登場シーンでは完全な老人の男性として描かれていますが、生物学的には女性であり戦地から戻ったフェルトン博士の父親によって男性として生きることを強制されて今に至るようです。フェルトン博士の父親がなぜそんなことをしたのかというと、戦争に行っている間に戦地での精神的ダメージを緩和するため『コルチゾン(間違ってたらごめんなさい)』という薬を服薬していました。その薬には幻覚や幻聴などの副作用が強く、要はフェルトン博士の父親が帰ってきたころにはちょっとおかしくなってしまっていたということのようです。

そこから娘であるフェルトン博士(本名はジェニファー)を男として生きるよう強制して、フェルトン博士は精神分裂症になってしまったということのようです。

そんな中、フェルトン博士は政略結婚し妻を持ちますが、この結婚に対してか農場の経営に関してか定かではありませんが、恨みを買った人物から強姦されます(肉体的にはフェルトン博士は女性のためここで妊娠する)。その結果生まれたのがセレステです。よって、フェルトン博士の妻とは血縁関係はないことになります。この辺がゲーム中盤で出てきた養子縁組とかに関連してくるのかなと思います。

※プレイ画面キャプチャーから引用

フェルトン博士自体もコルチゾンの中毒になっていたようで治療を受けていましたが、自分が生物学上女性であるという秘密を公にしたくなかったため、精密検査を断ります。すでにフェルトン博士の病状は悪化の一途をたどっており、セレステをジェニファーと呼ぶようになったり、自分の妻をセレステだと勘違いして殺してしまったりします(この辺の時系列がよくわかりません)。

一方、フェルトン博士が出資していた農場で健康被害が確認されますが、そこで働き被害を受けた一人がグロリアです。働いていた時には健康被害に関しては問題ないというような話を吹き込まれ半ば信じていたようですが、いつしかそれが復讐へと変わり農園経営者の自殺、フェルトン博士宅の乗っ取りという風につながっていくようです(農園経営者の自殺に関与しているかは不明、フェルトン博士に催眠術をかけていろいろ動かしていた模様)。

そこに今回の主人公であるリード博士が現れてゲーム本編のお話につながっていくみたいです。

物語に残る疑問

上記のように何となく物語の経緯を把握したものの、いくつかの謎が残りました。

  • リード博士は何か知っていてフェルトン博士を訪ねたのか?
  • フェルトン博士の娘セレステは今どこにいるのか?
  • グロリアとリード博士は以前からの知り合いだったのか?
  • 農場経営者とグロリアの関係性はあったのか?
  • リード博士はそもそも何者なのか?
  • エンディングの鞄の中には何が入っていたのか?
  • オープニングとエンディングの老婆はリード博士か?何を聞かれていたのか?
※プレイ画面キャプチャーから引用

ゲーム内でもいくつか情報はあったのだと思うので、再度自分の動画を観返してみようと思いますが、なかなか難解な物語になっていて、今のところ全容がつかめてません。逆に言うと、今見えていない部分が続編で描かれるのか非常に楽しみな部分でもあります。

また、タイトルである『REMOTHERED』というのは造語のようで、ゲームの途中で赤い修道女(のちにグロリアと判明)が英語で喋るシーンがあり、その中のキーワードをつなげると『REMOTHERED』になるようです。そのキーワードそれぞれについてもどんな意味があってどこから来ているのかなどよくわからない部分があるので、再度謎解きが必要です。

そして、『Tormented Fathers』については『苦悩の父親(達)』という意味になるため、フェルトン博士とその父親を指しているのかなというのが僕の個人的な推測です。いづれにしても、ゲームプレイ中はもちろん、ゲームが終わった今でもたくさんの『なぜ?』と『興味・期待』を投げかけてくるこの作品は神ゲーと言っていいでしょう。

ホラーゲームとしての『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』

ここからはホラーゲーム初見プレイ配信者として、ホラーゲームとしての本作を紐解いていきたいと思います。

システムとしては手掛かりになる情報を集めてキーアイテムを探して謎を解いていくというのが全体のゲームシステムです。主人公に一応体力ゲージ的な概念がありますが、所謂戦闘シーンもQTEがほとんどでアクション要素は敵から逃げるという動作だけとなります。よって、アクションが苦手な人でも探索とホラー要素に没頭できる作品だと言えます。

また、いくつかのジャンプスケア要素はありますが、それほど強烈なものではありません。作中で描かれるホラー要素としてはフェルトン博士の妻の死体や隠し部屋で現れる亡霊、ジェニファーとして追いかけてくるフェルトン博士、フェルトン博士の舌を切り取るグロリアといった感じでしょうか。国内ではCERO Dの作品であるため、映像表現としてはそれほど過激ではありません

※プレイ画面キャプチャーから引用

また、特筆すべき点は邸宅内の内装や音響関連です。フェルトン博士の邸宅内は非常に豪華な作りになっていますが、実際にプレイするフィールドとしては曲がり角やドアが多く、その先に何があるのかという不安をあおります。また、突然フェルトン博士や修道女が追いかけてくるので、マップをしっかり覚えて回避する必要があります。そんなゲーム要素に引けを取らない見事な内装表現や、地下室・下水道・屋根裏・ワイン貯蔵庫など各セクションで登場するフィールドはホラーな雰囲気満載です。

そして、ゲーム内の緊張感をさらに高めてくれるのが音楽要素です。敵の出現に合わせて大きくなるBGMやムービーシーンで流れる音楽、全くと言っていいほど静まり返るシーンなど非常に素晴らしい音楽が多くちりばめられています。最近は『観るゲーム』という言葉がありますが、2018年に発売された本作ではその先駆け的な内容となっている部分も多く、映像や音楽としての評価も非常に高いゲームであると言えるでしょう。

敢えてイマイチポイントを挙げるとしたら

このゲームに関してはイマイチだなとか残念に思う部分はほとんどありませんでしたが、あえて挙げるとしたら難解な物語を紐解くうえでゲーム内の情報収集がしにくいという点です。

具体的には、新聞やメモなど情報が書かれたものがあるのですが、文面がどれも長いものが多く、それでいて始終追いかけられているので、あまりゆっくりと物語をかみ砕く余裕がありませんでしたw

僕がそうだっただけかもしれませんが、ほかの方の情報を拝見するまでセレステ=ジェニファーだと思っていました。また、フェルトン博士が女性であるということもゲーム後に理解したもので、最初は『裸にエプロンつけて女装癖もあるおじさん』だと思っていました。

このように本来物語を紐解くうえで重要なプロットがゲーム内にもあるはずなのですが、敵を倒す手段がなく逃げるか隠れるかという状況で結構敵が高確率で自分を見つけて追い掛け回しますので、あまり細かいことを気にしている余裕がなかったかなという点が、強いてあげればイマイチポイントだったかなと思います。

ただ、それを差し引いても本当に素晴らしい作品、素晴らしい物語だったと思います。

まとめ

少し長くなりましたが、以上が今回『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』をプレイしてみての感想とストーリー考察となります。続編で語られる部分もあると思うので、敢えて現状では踏み込んで調べていない部分もありますので、続編のプレイが非常に楽しみです。

最近ゲーミングPCの購入を検討しています。理由は、僕がmacユーザーでsteamでやりたいゲームにmacが対応していないことがほとんどなため、思い切ってゲーム用のPCを一式新調しようかと思っています。モニターも周辺機器も全部そろえるので結構お金がかかると思いますが、それ以上にゲームには価値があるんじゃないかと僕は思っています。おすすめがあればぜひ教えてください!

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

【お知らせ】ホラーミステリー小説を書いています!

完全オリジナルの『リアリティ』『合理性』『衝撃のラスト』に拘った作品作りをしています。是非こちらもご愛読ください!

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