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【レビュー】THE LAST OF US PART2初見プレイの感想と考察

ゲームレビュー

全7回の配信を経て、全世界でも大人気の大作『THE LAST OF US PART2』を初見プレイ完了しました。最初から最後までプレイしてみて感じた印象や、ストーリーに関する考察など紹介してみたいと思います。すでにたくさんの人がプレイしていると思いますが、僕なりの解釈で振り返ってみたいと思いますので、皆さんの解釈との相違点や共感いただける点など比較してみてください

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初見プレイが終わって一番感じたのは『前作との違い』

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前作で僕が感じた物語のテーマは『守るべきものは何か』という使命感や覚悟でした。感染症が原因で世の中が混乱する中最愛の娘をなくしてしまったジョエルが、最初はめんどうな依頼で引き受けたエリーに対して自分の中で大切な存在になっていくという部分が、大きなテーマになっている気がしました。また、エリーから見たジョエルも見ず知らずのおじさんから次第に信頼と存在感が大きくなっていくさまが感じ取れました。

そういう意味で、最終的なエンディングにはある意味ハッピーエンド感を感じました。

THE LAST OF US PART2の主人公は誰なのか

前作では明確な主人公としてジョエルとエリーが存在しました。また、その目的に関してもほぼ同じ方向性を向いていて、最終的にはエリーを生かすという目的でジョエルが嘘をついて旅を続けるという終わり方でした。

THE LAST OF US PART2ではまずそこが違うと思いました。ゲームとしても特徴的な部分でもありますが、ジョエル、エリー、トミー、ディーナ、アビー、ヤーナ、レブなど、主要人物のそれぞれの視点で物語を考えると、メインの主人公は誰だったのかという問いに明確な答えはないのかなと思います。

※プレイ画面キャプチャーから引用

THE LAST OF US PART2で描かれる感染症の蔓延というきっかけから文明が崩壊し生き残ることで精いっぱいの中で、それぞれの正義を信じて生き抜くという観点では、物語上生き残ったエリーやトミーがセンターに来る話では無いのかなというのが僕の率直な印象でした。どの視点で見るのかによって、目の前で起きていることのとらえ方が変化するという部分がこのゲームの特徴的なものかなと思います。

『生き残ること』よりも『憎み合い』が強い

前作では、感染症の脅威から生き残ることを目的としてその中で派閥はあったものの、対立組織の描写はそれほど色濃くなかった印象でした。

しかし、今回のTHE LAST OF US PART2では、感染症の脅威から生き延びるという部分はある程度沈静化して、その先にある排他的な考え方が強く描かれているような気がしました。組織が細分化されそれぞれが対立している中で、お互いの憎み合いが強く描写されており、それによってかなり過激な映像表現も多くなっていました。ゲームとしての完成度が高いことから、この過激描写に耐えられない人も多いだろうと思います。

※プレイ画面キャプチャーから引用

個人的に憎み合いの被害者かなと思うのはヤーナとレブだと思います。結局二人はセラファイトの中で生まれてその教えを信じて生き抜く中で争いに巻き込まれて、もっと違う未来があったはずですが、悲劇を生き抜かなければいけないという不遇の登場人物のように感じました。

エリーの感情に違和感を覚えるシーンがある

前作では絶対的な主人公としてエリーに感情移入できる部分がありましたが、THE LAST OF US PART2の中では、特に後半でエリーの言動に対して違和感を覚えることもありました。ジョエルを殺された復讐心によって突き動かされているようではありますが、根本にあったのは『ジョエルを守れなかった』という後悔が強かったのではないかなと感じます。それは、前作でジョエルを動かしていた娘を失ったことによる後悔と同じものだったのではないかなと思います。

頭ではわかっているものの、心が追い付かないというシーンが多くみられ、都度エリーの中でも葛藤があったように感じます。前半のアビーに対する反発的な感情が、後半では薄れてくるのもこのエリーの葛藤がプレイヤーに伝わってくることが起因しているのかなと推察しました。

正義とは何か、真実とは何かを問うている

前作が『大切なものはなにか』がテーマだとしたら、THE LAST OF US PART2のテーマは『正義とはなにか』ではないかなと思います。

登場人物や登場する組織のそれぞれの考える正義や真実が、それぞれの視点で全く異なることがこの物語の面白いところではないでしょうか。ジョエルに対するアビーの憎しみについても父を殺されたことを考えれば理解できます。しかし、そのアビーに対してのエリーの感情も理解できます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

ひとつの事象を誰の視点から見るかでそこにある正義や真実は違って見えるということがこのゲームの深いところかなと感じました。

プレイ後の『後味の悪さ』がこのゲームのメッセージではないか

正直、僕はこのゲームをプレイして非常に強い『後味の悪さ』を感じました。それがなぜなのか考えたのですが、それこそがこのゲームのメッセージなのではないかと感じました。

憎しみあうことの後味の悪さ

物語の中で、個人や組織それぞれが過剰なほど対立し憎しみあう描写が非常に多く描かれます。印象が強い部分では、アビーのジョエルに対する憎しみ、エリーのアビーに対する憎しみがあると思いますが、それ以外にもWLFとセラファイトの対立などことあるごとに対立し憎しみが根底にある物語が展開していきます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

本来は感染症から生き残ることが最優先事項だったはずが、いつしかそれぞれが自分たちが正しく他が悪であるというような考え方を持っている印象を持ちました。この点に極めて強い後味の悪さを感じました。

とにかく死人が多い後味の悪さ

物語が進むにつれて、敵味方関係なく死人が多いという部分がプレイしていても非常につらい部分でした。せっかく感染症から逃れて生きているのに何故にそれほど殺し合うのか僕には理解ができない部分もありました。また、ジェシーやヤーナのように闘争に巻き込まれて非業の死を遂げたキャラクターも非常に多い気がします。この点で、めちゃくちゃ後味が悪いなと思いました。

※プレイ画面キャプチャーから引用

結局何が残ったのかという後味の悪さ

メインどころとしてアビーとエリーの物語の結末についてエンディングで描かれますが、それぞれ憎しみと復讐を抱いて突き動かされてきたはずが、その向こう側に何が残ったのかと考えると何も残っていないのではないかと感じます。

※プレイ画面キャプチャーから引用

あれだけ犠牲を払って自分の意思を貫いた先に何も残っていない結末が、とても後味が悪く感じました。

個人的に感じたこのゲームのメッセージ

前述した後味の悪さを踏まえて僕個人が感じたTHE LAST OF US PART2のメッセージは『憎しみや復讐は、後悔以外の何も生まない』ということではないかなと思います。アビーは父を殺された悲しみからジョエルに復讐し、エリーはジョエルを殺された報復としてアビーを追い詰めた結果、それぞれ何も生まなかったという結論に達しています。

また、憎しみや復讐の争いに巻き込まれたことで余計な犠牲が発生してしまうという部分を、ジェシーやヤーナ、オーウェンなどで描かれているのではないかなと思います。

※プレイ画面キャプチャーから引用

よって、このゲームは悲惨な物語を描いているものの、コアの部分では平和や赦し合いをテーマとして制作されているのではないかなと考えました。

ゲームとしてのプレイ後の感想

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これまで物語や登場人物にフォーカスをあてて私見を紹介しましたが、ゲームとしてという観点で僕が感じたことを紹介します。

グラフィックやBGM等は本当に一級品

※プレイ画面キャプチャーから引用

まずは誰もが息をのむグラフィックや臨場感あふれるBGMや効果音など、本当に素晴らしい内容と極めて高いレベルに感嘆しました。だからこそ物語の痛みがプレイヤーに強く伝わってくるんだろうなと思いますが、本当にリアルでした。もうここに関しては改めて触れる必要もないくらい全世界で評価されていますよね。

サバイバル感を醸成するアイテムバランスと敵の配置

前作もそうでしたが、本当にギリギリ足りるか足りないかというレベルのアイテムや弾薬、本当に困るタイミングと位置に敵が配置されており、どうやって攻略するかという戦略を立てる上で、極上のサバイバル感を演出しているなと感じます。

これまで僕がプレイしたゲームでは『バイオハザード』についてもかなりサバイバルなアイテム配置でしたが、それにも増してマジでギリギリでした・・・。僕は難易度Normalでプレイしましたが、これが高難易度だったらどんだけ難しいんだろうと想像するとゾッとしますw

※プレイ画面キャプチャーから引用

敵の配置についても本当に進めづらいところに配置されており、戦闘シーンでは意志を持っているかのような動き方をするAIに舌を巻きました。『なんでそっちから来るんだよ!』と言いたくなる戦闘が多く、これもゲームとしての面白さを引き立てているなと感じました。

シームレスなムービーシーン

プレイする映画』と評されるTHE LAST OF US PART2ですが、まさにその通りでした。操作がプレイヤーにある時とムービーシーンに入った時と本当にシームレスで、ゲームをしているということを忘れかけて自分がその物語に入っているような感覚を覚えることが多々ありました。

また、ムービーシーンの画角も素晴らしく、単純なムービーではなく抒情的な感情の揺れ動きを見事に表現しており、見ているだけでも物語に没頭できるゲームだなと感じました。

まとめ

ということで、私見で恐縮ですが、THE LAST OF US PART2の初見プレイレビューを紹介させていただきました。僕としては非常に心が痛い内容も多いゲームでしたが、すべてクリアして振り返るとやはりあるべき世界の姿、あるべき人間の姿を訴えているゲームなのかなと思います。

アクションゲームはそもそも苦手ですが、めっちゃ難しいTHE LAST OF US PART2で結構疲れたので、次回の配信ゲームはゆったりまったりのホラーに戻ろうかと思いますw

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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